今年の初めにHBOで公開された時に見逃してずっと気になっていた映画。ひょんなことで年末に見ておきたいなと思い、それにGolden Globeにもノミネートされてたし。観ました。
一言、感動。超インスピレーショナルな映画です。みんなにも是非観てほしいですね。
話は実話で、題名は彼女のフルネーム。彼女は現在コロラドの大学で動物科学の教授として教鞭を取っています。ハイ・ファンクショニング・アーティズム(自閉症)の彼女。人並み外れたビジュアルの記憶という才能をフルに活かし、大学、大学院、博士号まで取ってしまうTemple。その後ろには母親の莫大な愛と支えがあり、映画の中でもそれがしっかり現れています。母親も叔母さんもとてもいい味出してました。
寄宿学校で知り合った数学の教授、Dr. Carlock役のDavid Strathairn。今回もノミネートされていますが、いつもいい味ですよね。それにいつも教授とか心理学者とか知識人役。本当の彼も賢い人なのかな?ってつい考えてしまう。
実はわたしの住むニュージャージー州は全米でAutisum(自閉症)が一番多い州。どんな因果関係があるのだろう?と思ったことがあります。
Templeが映画の中で話したことでとてもこころに残ったことは、「Different. Not less(人と違うだけ。劣ってるのではない)」と繰り返し言う事。そして、教授から教えてもらった人生に一杯一杯新しいドアがあり、それを勇気を出して開けてくぐり抜けると新しい道があるということ。自動ドアがどうしても怖くて通れない彼女を助けてくれた人との出会いが彼女の人生を大きく変えるというエピソードもあり、この人生とドアという比喩的なテーマ、教えてくれるものがあります。
彼女がした偉大な業績、なかなか「普通」のわたしたちには真似が出来ないことだけど、屠殺場の大改造とでもいうのでしょうか。初めて屠殺場を見学した彼女は、その扱いがどうしても耐えられなく、なんとか出来るはずと改革に情熱を燃やします。「人間はどうしても牛を殺して食べるということをする。それなら同じ殺して食用にするなら、せめても命を大切にして、そしてその命をいただかないと...」ということで、牛の生態を把握しきった彼女がつくりだした、牛に負担を与えないで屠殺できるシステムを作り出すのです。そして最初の一匹を殺すのも彼女。でも、意味・気持ち・愛をこめてなんですよね。動物に携るわたしはとても考えるものがありました。
とてもいい映画です。観てください。わたしは彼女に会いにコロラドに行きたくなりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿