2010年9月12日日曜日

Acknowledgement(自認)は成功の第一歩!

わんこトレーニングの新しい生徒さん?クライアントさん?が出来ました。おにぎりみたいなデーブさんと、デーブさんの言う事全然聞かないフィルくん(爆)

フィルくんは2歳のビーグルとオーストラリアン・シェパードのミックスで、まじに落ち着きない...。目が終始何かを追ってる。デーブさんがほっと気を抜くと、リーシをぐいっ!狙ってたものに突進しようと思い切り引っ張る。35パウンドの小ぶりなフィル君に毎日振り回されてきたデーブさん、先日、とうとう肩が悪くなり手術したそうです。

デーブさんが初めてお電話くださった時に、「僕のレスラーのようなお友達でさえぐんぐん引っ張られてしまって、最後にはフィルが首輪をぶっちぎっちゃった...。だからいくらトレーニングしても無理かも?と思う反面、やっぱりこのままでは...」と。心の中では「35パウンドのビーグルミックスか!ちょちょいのちょい!」と思いながらも(えらそ~~~)、一応深刻そうに「そうですか...。それは困りましたね。とりあえず二人に会わせてください。その様子をみて、何が必要か、どうして解決するか考えましょう」という事になりました。

セッションをする公園にやってきた二人、話の通りフィル君ぐいぐい引っ張って、デーブさんはリーシを手首にぐるぐる巻きで必死。「いつもこんな感じで...。これ無理でしょ?直らないでしょ?」と。フィル君去勢されてなかったですね...。ふんふん、なるほど。ビーグルもオーストラリアン・シェパードもとっても「前向き」なハンター気質の犬種だし...。未去勢の2歳男子!エネルギー有り余ってるから大変なのは事実。でも、とっても賢い犬種でもあるので、こちらが明白な指示・メッセージを送り、彼がそのシステムさえ理解したら結構進歩は早いはず。

準備しておいたトレーニング用の首輪とリーシに付け替えて、何度も何度も短い距離を進んでは、フィル君が引っ張ったり、他に気が移ってしまったら即座にUターン。これを数度繰り返しているうちにフィル君はだんだん「コンセプト」を掴んで来ました。横で見ていたデーブさんも「あ!先は明るいかも?」という表情に。

デーブさんにスイッチで、「同じことしてみてください」と。一生懸命頑張ってくれました。でも、デーブさん、歩きながら喋る、喋る。これ一種の「照れ隠し」というか「防御」みたいなものだとも思います。わたしは厳しく「喋らない。リーダーたるもの威厳を持って、凛として練習に取り組んでください!ぺらぺらお喋りばかりのリーダーに犬はついてきませんよ」と。憎たらしいですよね。でもデーブさん素直に聞いてくれてありがと~。こちらも「一応プロ」だからマックスで学んで、習得してもらいたいって気持ちなんです...。

もちろん一回きりの練習で「お~~~~すごい!すっかり良くなった」とは行きません。でも、デーブさんも「何をすればいいのか」を把握してくれたようだし、フィル君も途中から「お、ご主人の態度変わったじゃん」って表情でした。一番最初に歩いてきた時の二人と、セッションの最後の二人「Before/After」でビデオに撮っておきたかったくらいになりましたよ!近くに座っていたカップルも「良くなったね~~。ずっと見てたんだよ」とお褒めの言葉。デーブさん嬉しそうでした。もちろんわたしも「やった~~~二人の手助けになれるぞ~~~」とるんるん♪

デーブさんがお電話でもセッション中でも終始言う事で興味深いことがありました。「こいつほんとにいい犬なんですよ。ほんとにほんとに。この集中力ゼロってのと、散歩の時思い切り引っ張って僕が手術しないといけないほどになったこと、首輪引きちぎって飛び出して車に引かれそうになることだけを除けば、ほんとにほんとにいい犬なんです...」と。すかさずわたしは「デーブさん、そんなことわかってますよ。フィル君が超いい犬ってことはみたら分かりますよ。全く疑ってませんよ。でもね、デーブさん、それはこういうことを同じなんです。もし、わたしが本当に優しくて、寛大で、頭が良く、周りの人に超慕われて、世界で一番最高の性格!だとしましょう。でも、わたしが買い物狂だとか、アル中だとか、ギャンブル狂だとか、何かどうしても直さないといけないような「病」をもっていたとしたら...。でも、彼女は最高の人だから...って放っておくわけにはいかないですよね。「病」は「病」として認めるところから問題解決は始まります!その二つの事実を切り離さないと、問題のカバーアップになってしまい、妨げになってしまいます。切り離して客観的に捉え、問題にだけ集中できる力が解決への道です!」(えらそ~~~~)

デーブさんはとってもいい人なので、そんなにえらそ~に言われてもふんふん笑顔で聞いてくれ、言ってる意味良く分かりますと。でもまた「ほんとにいい犬なんです」というから「ほれ!また!わかってますって」の繰り返し(笑)。でも、デーブさんに言ったのです。「デーブさんは、でも問題をしっかり自認して、これは何かしないといけないというところまで来てたのですから立派ですよ!問題を自認することが出来ないってケース、本当に多いじゃないですか。自認できないと解決できない。自認することが解決の第一歩なわけだから、デーブさんもフィルくんもここからは早いですよ!」

2週間後に進歩の具合を見て欲しい!とデーブさん。次のセッションの約束をして別れたら、デーブさんとフィルくん、駐車場で早速その日に練習したことを復習してくれてました。いい生徒・クライアントさんだ!

3 件のコメント:

  1. 恵子&ちび子2010年9月13日 5:39

    とっても素直で真面目なデーブさんって、フィルくんと楽しい生活が送りたくて一生懸命なんですね。エライ!! 私も麻穂さんに教育してもらわなくっちゃ!! ちび子ちゃん最近歯向かうんです。慣れない歯磨きなんかしようとすると!! 普段から威厳を持って接しなければダメなんだろうなー。ではがんばって!! オーエンしてまーす。

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  2. 恵子さ~ん、それもしかしたら「老犬の特性」かも。うちもちょっと前から歯向かってきたりすることあります!それでも全然威力ないんだけどね~~。「おばあちゃんの冷や水」?ははは。ばあちゃんなんだからね!とちょっと偉そうに自己主張強くやってきたりします。

    オーエンありがと~~

    これからもおばあちゃんわんことの毎日楽しみましょうね♪

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  3. 恵子 と ちび子2010年9月14日 9:47

    そうかぁ、「老犬の特性」かぁ。あ〜んしんしましたぁ。人と同じで頑固になるし、いろいろイラツク事も多くて気が短くなるって事なのかなぁ。おばあちゃんわんことの付き合いを楽しんじゃおう!! 麻穂さんありがとー。

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